リスクリワードについて

トレード毎に毎度利益が出るならリスクリワードなど考える必要はないですが、トレードに損失はつきものな以上はリスクを管理することはとても大事なことです。

トレードの成績はリスクリワードと勝率のバランスによって決まります。

その中で勝率に関しては上げたいけど上がらない。

これを簡単に上げられるなら苦労はないわけで時間はかかります。

一方でリスクリワードは自分の取り組み方一つでどうとでもなります。

今回はそんなお話。

リスクリワードの設定

今回はリスナーさんからの相談です。

今日の豪ルドル夕方まで戻りを待ち、下値より30pipぐらい戻りの0.74300ぐらいで1時間足で陽線から陰線になり、15分足で陰線が数本出たので戻り売りのつもりでエントリー。
上下しながら-15piusになりながらも様子を見てましたが、上に噴き上げて損切り。
ボラを考えいつもより損切りを40pipとってました。
CPiを失念してましたが、それがなくても2年、こんな感じの繰り返しです。 何がいけないんでしょう
何を変えればいいかわからないです。
ヒントをいただければ幸いです。

ということで、まずは環境の把握

4/12 豪ドルドル 1時間足/日足

日足ではサポートも割れており日足下落トレンドの真っ最中。

当日は日足陽線にはなっていますが、これは当日でしかわからないためエントリーの時点では下落が継続していてもおかしくない状況下でショートを見ていくというのは決して悪い手ではないように思います。

ただ一点、気を付けておきたいのは波の起点。

現在地からかなり離れている(波の起点はチャート最高値)ので、下落が落ち着けば調整局面での戻りはある程度想定できる場所であること。

5分足/1時間足

細かいエントリー場所が記載されていなかったのでざっくりと推測ですが図にしてみました。
合わせて環境からどのように考えていたのかも記載しています。

短期足を見ても青い下落トレンドははっきり見えておりショートを狙うこと自体に間違いがあるとは思いません。
ただ気になる点としてはどの程度の利益を狙いながらどれだけのリスクを取ったのか?
-40pipsのロスカットとありますが、では+40pipsの利益を見ていくと本日の安値はしっかり更新してこないといけないということになります。

この『高値更新』『安値更新』というのは相応のエネルギーが必要になります。
わかりやすく言うと簡単には抜けてこないということです。
安値を抜けるまでに相応の時間も必要になることもあります。
時間経過はその間に行ったり来たりの動きも想定していくことになります。
結果として抜けてくれて想定以上の利益になったのならまだしも、最初から安値を更新することを想定してのエントリーはそれだけで『リスク』です。

というところからも目標をどこに置いていたのか?これがまず気になります。

恐らくですが日足安値付近を目標に置いていたのかな?と推察しますが、それだと引き換えに取っているリスクが大きすぎます。

リスクリワードを考慮に入れたエントリーと出口戦略

戻りの壁として意識している場所はありますので、基準としてはこれを超えるかどうかでまずは判断ということになります。
壁をバックにショート。抜ければ一旦は撤退がメインシナリオ。
目標は前日終値付近。
そうするとかなり引き付けて入ったとしても狙える値幅は20pips程度。
エントリーの場所が少し甘いと10~15pips程度にもなります。

この利益を狙うために捧げているリスクが大きいかどうかがまず最初のポイント。
今回は-40pipsに損切りを設定されています。
これだと3回に2回下落が起こったとしてもトータル利益ではマイナスになってしまいます。
いくら目線が合っていて勝率が優秀でもこれでは利益を積むのは難しくなります。

なので今回のトレードにおける改善点はリスクリワードの改善。
今回では狙えて20pips。
エントリーするならそれに見合ったリスクを設定しなければなりません。

そういった意味では1時間足が確定した段階での撤退はあってもいいのでは?と思いました。
入った場所がもう少し悪いなら短期足の抜けでポジションサイズを落とす等の対策も必要かもしれません。

上がるか、下がるかは結局は結果論です。
どんな状況でも上がる時には上がります。下がる時には下がります。

もちろんその精度を上げるためのテクニカル分析であったり、手法の確立であったりはするわけですが、それを突き詰めたとしても結局は結果論です。
ですから勝率の改善というのはそう簡単には出来ません。

ですが収益というのは勝率だけでは成り立っていません。
勝率とリスクリワードのバランスで成り立ちます。
勝率の改善が難しいなら、まずはリスクリワードの改善から取り組んでみては?

ただこのリスクリワードというのは入る場所を厳選していかないとなかなかすんなりいきません。
こちらも勝率同様に改善するにはそれなりに険しい道であることは覚悟してください。

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Posted by TAKA